バクダン★ハンダン

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日本最大級のテーマパーク「鐘堂ブロッサムランド」が、ついにその開園の日を迎えた。
テレビゲームを題材にしたアトラクションがウリのこのテーマパークは、数々の名作を生みだしたゲームクリエイター「稲船敬二」がプロデュースしていることでも話題だ。

数多くのマスコミや観客が開園イベントを見守る中、稲船氏のあいさつ中にそれは起こった。

「カネをドブに捨てる気か！！」

場内に、突如奇妙な声のアナウンスが響き渡る。
それと同時に、全身黒タイツに身を包んだ集団が現れて式台に駆け上がり、台上の稲船氏や円の責任者たちを拘束した。

「え～、このテーマパークのマスコット【KANE DE BOO】はシマツしました。
これからは、このワタシ【ワルドブー】がここでの実験を握ります。ヨロシクゥ！」

式台が中央から開いて新たな台がせりあがり、奇妙な着ぐるみが姿を現す。
その姿を見たマスコミや観客たちは、何かの演出だと思い笑い声をあげる。

「さて、ムダ金を湯水のごとく使ってこんなムダ施設を作ったオシオキとして、この鐘堂ブロッサム……いえ、略して【カネドブランド】を爆破したいと思います。はいドーン！」

軽いノリの号令と共に、ランド内に見える巨大観覧車が轟音を上げて崩れ落ちる。
突然の出来事にその場は騒然となり、逃げ惑う人々の怒号と悲鳴が入り混じる。

「これは警告です。本番はこれから」

そんな状況などまったく意に介さず、ワルドブーは話を続ける。

「これから7日間、アタシの【ゲーム】に付き合ってくれる人をこの場で7人選びます。
アタシの出す謎を解いて【ゲーム】をクリアできれば、その日の爆破は中止。
もしクリアできなかったら爆発が起こって……7日後には全てパァ！です。
これぞまさしくゲーム！これぞホントのアトラクション！！どう？イカシてるでしょ？？ブヒヒヒッ」
ワルドブーは、いやらしい笑い声をあげながらキョロキョロする。
「さてこれから、【ゲーム】に参加してくれる7人の勇者を指名します」

「私、立候補する！！」

人々が逃げ惑う中、勢いよく手を挙げたのは一人の少女『稲船沙希』だった。

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